忘棘

鬱の棘を少しずつ刈り取って行く記録

冷蔵庫で止まった時間

しゅっふーをやっている。主に夫(おっと)と書いて主夫だ。

 

体調が少し良くなってきたので、年末に出来なかった大掃除を今になってやった。

ふと思うと今のところに引っ越してきてから自分が大掃除をしていなくて、妻に任せっきりだったことに気がつく。忙しかった事もあるが、引っ越してきたばかりでそんなに汚れてないだろう?と楽をしていたんだと思う。

 

人が住んで居ないと家は早く老化すると言われているが、人が住んでいれば汚れも溜まる。埃も溜まる。埃が溜まれば鼻もムズムズしてくる。鼻がむずむずしてくるとマスクが欲しくなる。どっかで聞いた事がある流れ。

 

冷蔵庫の掃除をはじめようと中の物を全部出してみた。

 

普通に賞味期限切れの開けていない豆腐やらがあったと一緒に、2人で作ろうと思ってたアーモンドプールの粉や、コーンスターチが見つかる。

 

他にも期限が2013年、そして2015年の物が多い。

 

「時を止めたのは自分だ」

 

今考えると、少し鬱が良くなってきて、躁になっていたんだと思う。妻がやる事の細かい所にムカついていた。トイレの電気が付けっ放しだったり、調味料の蓋がちゃんと閉まってなかったり。不満が溜まって「これじゃまずい」「何とかしないと」

 

ゆっくり考えようと、酒を飲んでも解消されない。家に帰らずに満喫だったりビジネスホテルに泊まったりしても何も解決されない。自己啓発本を読んで勝手に自分が出来ていると思い込んで、妻に説教をする。鏈はどんどん自分を締め付けてくる。

 

一人になりたかった。もうどうでも良いと思った。

そして伝えた言葉が

 

「別れたい。離婚して欲しい」

 

ショックを受けた妻が自信を無くして鬱になり、それでも一緒に同居人としてで良いから一緒にいて欲しいと言われてはじまった、隙間のある生活。

 

鬱になったのは妻が原因だ。そう思い込む事で自分を守ったのだ。

 

薄っぺらな得体の知れないもので自分を守ろうとしても、そんなものは簡単に剥がれてしまう。時を止めてから2年が過ぎ、防御策も限界、撤退 = 離婚して実家に帰る事、色々と考えた。

 

選択したのは、休職。休まないでずっと働くべきだと自分に決めつけていた鏈を解いてみた。「いま、ここにいること」を選んだ。

 

妻が一緒に居る事、自分が病気、会社と向き合って休職を選択、受け入れられた事を嬉しいと思った。喜んだ。

 

時間をまた進めたいと思いながら冷蔵庫の大掃除を終わらせる。